世をへだてて
六十四歳の晩秋のある日、いつものように散歩に出かけようとして妻に止められ、そのまま緊急入院。
突然襲った脳内出血で、作家は生死をさまよう。
父の一大事に力を合わせる家族、励ましを得た文学作品、医師や同室の人々を見つめる、ゆるがぬ視線。
病を経て知る生きるよろこびを明るくユーモラスに描く、著者の転換期を示す闘病記。
生誕100年記念刊行。
目次
夏の重荷
杖
北風と靴
大部屋の人たち
Dデイ
作業療法室
同室の人
単行本あとがき
著者に代わって読者へ
解説 島田潤一郎
年譜
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