長春五馬路
長春で敗戦を迎えた木川正介は、毎日五馬路に出掛ける。
知り合いの朝鮮人の配下となり、大道ボロ屋を開業して生きのびている。
飄々として掴みどころなく生きながら、強靱な怒りにささえられた庶民の反骨の心情は揺るがない。
深い悲しみも恨みもすべて日常の底に沈めて、さりげなく悠然と生きる。
想像を絶する圧倒的現実を形象化した木山文学の真骨頂。
著者最後の傑作中篇小説。
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