成熟する江戸 日本の歴史17
路地裏の細密画が語る「小さな」歴史
十八世紀、社会的成熟をとげた「江戸」。それは豪商などが君臨する上層から貧しい乞{こつ}食{じき}=勧進層や芸能者が身分的周縁を形作った最下層まで、様々な階層が溶け合う小宇宙たる大都市だった。
そのさまを現代に伝える絢爛絵巻の内実とは何か。また、人々の営みやネットワークとはどのようなものか。前近代の達成である成熟の諸相をミクロの視点から描き出す。
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