思い出す顔 戸板康二メモワール選

著:戸板 康二
定価:1,540円(本体1,400円)

昭和を代表する劇評家、推理作家、俳人の戸板康二はまた、歌舞伎、映画、雑誌など、幅広い世界で蒐集した「ちょっといい話」を絶妙な筆致で描く無類のユーモリストだった。数多の著書から60代に書かれた『回想の戦中戦後』『思い出す顔』の2作品23篇を抄録。師折口信夫も市井の無名の人も同じあたたかい目線で捉えたエスプリ溢れる文章は、読む者に幸福感を与えてやまない。時代と人への芳醇なメモワール。


「ちょっといい話」で綴る回想の昭和!

昭和を代表する劇評家、推理作家、俳人の戸板康二はまた、歌舞伎、映画、雑誌など、幅広い世界で蒐集した「ちょっといい話」を絶妙な筆致で描く無類のユーモリストだった。数多の著書から60代に書かれた『回想の戦中戦後』『思い出す顔』の2作品23篇を抄録。師折口信夫も市井の無名の人も同じあたたかい目線で捉えたエスプリ溢れる文章は、読む者に幸福感を与えてやまない。時代と人への芳醇なメモワール。

犬丸治
こうして戸板は、貪婪に仕入れた知友の挿話を、行きつけの四谷の「F」など酒席の場で繰り返し披露することによって、自分の「耳袋」に蓄積・熟成していった。それは決して「潤色」では無い。新珠の挿話にせよ、際どい様でいてあと味が決して不快ではないのは、それが「戸板康二」というフィルターを経た、人物批評のまろやかな掌編に仕上がっているからだ。戸板の筆にかかると、久保田万太郎も、安藤鶴夫も、筈見恒夫も、眼前に生き生きと躍動しだす。「出逢い」への至福と人間への飽くなき興味が、行間から立ち上る。――<「解説」より>

思い出す顔 戸板康二メモワール選

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