嫁の遺言

著:加藤 元
定価:713円(本体648円)

満員電車でふと自分の手に触れた冷たい手。間違いなく、それは、38歳で死んだ嫁の手だった。生前からちょっと変わったところのある女だった嫁が、どうしても伝えたかったこととは――。不器用だけれどあたたかい人情に溢れ、人間がいっそう愛おしく思えてくる全7篇を収録。(講談社文庫)


こんな話にいま出会いたかった――。期待を集める新進女性作家が贈る珠玉の七篇。

表題作の「嫁の遺言」を読んで“おもしろかなし”と声が出た。「おかえり、ボギー」を読んで今度は“かなしおもしろ”と思った。人生はこのふたつでしかり。見事な短編集である。――伊集院静氏

この短編集は、作家、加藤元の大いなる宣言だ。ちいさく、みみっちく、弱くてずるく、それでいてたくましい、人の姿と営みをあますところなく書いていくのだという、力強い宣言である。――角田光代氏

満員電車でふと自分の手に触れた冷たい手。間違いなく、それは、38歳で死んだ嫁の手だった。生前からちょっと変わったところのある女だった嫁が、どうしても伝えたかったこととは――。
不器用だけれどあたたかい人情に溢れ、人間がいっそう愛おしく思えてくる全7篇を収録。

嫁の遺言

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