元末群像異史 紅嵐記(中)

著:藤 水名子
定価:660円(本体600円)

権勢を誇ったバヤンが失脚、漢文化に理解を示すトクトが丞相を継いだが、なお諸方叛乱の火種は止まない。その頃江南では、方国珍(ほうこくちん)と張士誠(ちょうしせい)の両雄が海上の覇権を二分していた。張家との接触を探る方家が差し向けた男は、大都でひとりの少年の命を救う。彼はやがて紅巾の乱に身を投じ、数奇な運命を辿り始める。


混迷は加速し諸方で群雄が萌芽する。
紅巾(こうきん)の乱に身を投じた名もなき男はやがて明の太祖となる。
中国歴史長編小説。

権勢を誇ったバヤンが失脚、漢文化に理解を示すトクトが丞相を継いだが、なお諸方叛乱の火種は止まない。その頃江南では、方国珍(ほうこくちん)と張士誠(ちょうしせい)の両雄が海上の覇権を二分していた。張家との接触を探る方家が差し向けた男は、大都でひとりの少年の命を救う。彼はやがて紅巾の乱に身を投じ、数奇な運命を辿り始める。

海上の王/カンバリク/芍薬/白蓮教/怒濤
生まれてはじめて、自分の為すべきことを得た。たとえるならば、そんな感じだろうか。人は一体なんのために生まれ、なんのために生きるのか。この数年、いつも頭の片隅に盤踞していた疑問の答えが、或いは、これなのだろうか。そう思うと、不思議と怖じる心はおこらなかった。(中略)星1つ瞬かない闇夜というのに、重八の心は何故か晴れやかだった。――<本文より>

※本書は文庫化にあたり上中下巻の3分冊に再構成した中巻です。

元末群像異史 紅嵐記(中)

書店によって取り扱いがない場合もございますので、あらかじめご了承ください。電子書籍での価格は紙の本と異なる場合がありますので、詳しくは各電子書店でご覧ください。

書店在庫を見る

オンライン書店で見る