草臥し日記 萬月夜話其の三
「彷徨い疲れて地面に転がり、胎児のように躯を丸める。やがてそこに夜露がしんしんと降りてくるのです。あの夜を纏って肌がしっとりしていく瞬間の清浄な気配は、何ものにも代え難い」。究極の、怠惰と自由の快楽を味わい尽くすために、作家は今日も草臥(くさぶ)す=野宿する。優しく深く、脳髄を痺れさせるエッセイ。(講談社文庫)
ふらりと家を出て青草の敷き布団に夜空の掛け布団
ブルースフルな日記エッセイ
「彷徨い疲れて地面に転がり、胎児のように躯を丸める。やがてそこに夜露がしんしんと降りてくるのです。あの夜を纏って肌がしっとりしていく瞬間の清浄な気配は、何ものにも代え難い」。究極の、怠惰と自由の快楽を味わい尽くすために、作家は今日も草臥(くさぶ)す=野宿する。優しく深く、脳髄を痺れさせるエッセイ。
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