複数の日本語 方言からはじめる言語学

著:工藤 真由美 著:八亀 裕美
定価:1,650円(本体1,500円)

津軽弁もウチナーグチも……方言は標準語よりも「世界標準」だった!?
「落ち葉が散りよる」と「散っとる」の違い? 「おかあさん干してある」ってどういうこと?
日本語はこんなに面白い!

世界の中の日本語を考えるとき、その「日本語」とは、いったいどこの言葉なのでしょうか?
北は青森県から南は沖縄県、さらにブラジルの日系人社会まで、各地で使われている方言の豊かな表現をとりあげ、さらに世界の言語との比較をすることで、日本語の多様性を発見する旅へと誘います。
その道のりでは、均一で単一な「標準語」だけが日本語なのでは決してないことが発見され、さらには、各地の方言が世界の言語と共通する普遍的なあり方をしていることさえも明らかになるでしょう。
世界の言語学の現場で研究が進展している言語類型論の手法を用いて、世界各国の言語と方言・標準語を自在に横断する、刺激的な日本語論です。


【本書の内容】
1.「あっこに花子ちゃんがいてる」―存在をいかに言い表すか
2.「桜の花が散りよる/散っとる」―標準語は世界標準じゃない!
3.「落ちよった!」―目撃者の文法・エヴィデンシャリティー
4.「生ちゅとーてーさやー」―テンスが伝えるのは時間だけじゃない
5.「花子、美人でら」―美しいのは今日だけ?現象と本質の違い
6.「おかあさん、干してある」―「シテアル」にひそむ地域差
7.「花子、元気ない」は「花子は元気だ」?―ふらふらする形容詞と形容動詞
8.「全部食べれれんかった」―可能をいかに言い表すか
9.「ねえ花子、明日学校来る↓」―質問が尻上がりイントネーションとは限らない
10.「みんなでシュラスカリア、アジューダしよる」―言語接触と日本語

複数の日本語 方言からはじめる言語学

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