経済人類学

著:栗本 慎一郎
定価:1,100円(本体1,000円)

食人や近親相姦等の禁忌(タブー)と経済制度は、いずれも社会による「規範的強制(サンクション)」に根ざす。社会を成り立たせている財の供給システム=経済は、宗教・儀礼・神話など一見「非合理的」な行為に分かちがたく埋め込まれている。近代に、なぜ交換と貨幣が肥大するのか? 経済を駆動する深層の無意識的原因とは? 経済の本質に挑む入門書・解説書・研究書である。


貨幣とは? 交易とは? 社会とは? 魔性と聖性とは? そして人間とは?
ポランニーはもとより、モース、マリノフスキー、マルクス、レヴィ=ストロース、ダグラス、フロイト、ユング、柳田國男、折口信夫、エリアーデ……の所説を縦横無尽に組み合わせて、経済活動の深層の動因を解明する。

食人や近親相姦等の禁忌(タブー)と経済制度は、いずれも社会による「規範的強制(サンクション)」に根ざす。社会を成り立たせている財の供給システム=経済は、宗教・儀礼・神話など一見「非合理的」な行為に分かちがたく埋め込まれている。近代に、なぜ交換と貨幣が肥大するのか? 経済を駆動する深層の無意識的原因とは? 経済の本質に挑む入門書・解説書・研究書である。

経済の仕組みは、……社会的諸関係における表層の分析からは明らかにならない。また、経済が宗教や儀礼や神話や、もろもろの「非合理的」行為やシステムに深くかかわっているだろうという程度の“先進的”認識ではもはや不充分である。非市場社会では、経済制度は、それらのなかにまったく分かちようのないものとして埋め込(エンベッド)まれている。一見そうでないようにはみえるが、市場社会でもその本質は変わっていない。――<本書「まえがき」より>

※本書の原本は、1979年に東洋経済新報社より刊行されました。

経済人類学

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