白い拷問 自由のために闘うイラン女性の記録
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内容紹介
目次
●ナルゲス・モハンマディからノーベル委員会への手紙
●ナルゲス・モハンマディの歩みと主張
●ナルゲスとイランの女性の状況について――理解を深めるための序文
●獄中手記――ナルゲス・モハンマディ
●12のインタビューと13人の証言
・ニガラ・アフシャルザデ
「1度や2度でなく、繰り返し私たちの性行為の詳細を説明させられました。尋問はこの過程が特に厳しかったです」
・アテナ・ダエミ
「独房は缶詰のようなものです。中から開けることは絶対に不可能で、重圧、孤立、不安がその缶をつぶさんばかりに叩きつけてくるのです」
・ザラ・ザクタチ
「一度、歯が折れてしまい、刑務所の医務室で診てもらいたかったが、彼らは全く聞き入れ
ようとしなかった。歯茎が化膿して悪化しても、医務室に連れて行ってくれなかった」
・ナザニン・ザカリ=ラトクリフ
「彼らはとにかく、夫はスパイであり、私は諜報機関で働いていると言わせようと何日も頑張りましたが、私は負けませんでした」
・マフバシュ・シャリアリ
「独房には明かりが足りません。移動の自由が足りません。果物と野菜が足りませんし、食べ物が全くないということさえあるのです」
・ヘンガメ・シャヒディ
「昼も夜も白い電球がずっと点いていて、目が痛くなり、睡眠も阻害される。これもまた拷問だ。下品な言葉を投げつけられ、性的に侮辱されたとき、ひたすら我慢したが、本当に許せなかった」
・レハネ・タバタバイ
「独房内にトイレがない209棟では用を足すのが大変だった。夜間は電気をつけてはいけないので、真っ暗な中を歩かなければならない」
・シマ・キアニ
「これまでの活動を後悔している、今後は諜報治安省に協力する、と書くように命令されたの。拒否すると、奴らは居丈高に脅してきたわ。友人、家族も逮捕するぞ、と」
・ファティメ・モハンマディ
「シャワーやトイレに行きたいという訴えさえ、嫌がらせの末にやっと聞き入れられるという状態だったので、すべての神経をすり減らしていました」
・セディエー・モラディ
「初めてのときから、拷問ではいつもベッドに縛りつけられた。両手足を引っ張られ、ベッドに固定されるので、ものすごく痛かった。それから電気の流れているケーブルで足の裏を打たれる。体じゅうが痙攣した。叫んだ。死んでしまうと思った」
・ナジラ・ヌリとショコウフェ・ヤドラヒ
「私たちは放水砲を浴びたので、服はびしょ濡れで血みどろ。その格好のまま放っておかれたの。他の人は頭の深い傷から出血したままの状態で独房に入れられていたわ」
・マルジエ・アミリ
「刑務所では、尋問官は単なる尋問官ではありません。彼らは家父長的な秩序を体現した存在で、彼らの思い通りになることを拒んだ女性から声を奪います」
●おわりに――インタビューを受けた女性たちのその後
製品情報
製品名 | 白い拷問 自由のために闘うイラン女性の記録 |
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著者名 | 著:ナルゲス・モハンマディ 訳:星 薫子 |
発売日 | 2024年04月24日 |
価格 | 定価:2,420円(本体2,200円) |
ISBN | 978-4-06-535381-3 |
判型 | 四六 |
ページ数 | 296ページ |