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アメリカ帝国の終焉 勃興するアジアと多極化世界
アメリカテイコクノシュウエンボッコウスルアジアトタキョクカセカイ
- 著: 進藤 榮一

世界を徘徊するポピュリズムとテロリズムという二匹の妖怪。ブレグジット、トランプ・ショック、その次は? アメリカ大衆の反逆、泥沼化する中東、勃興するアジア型資本主義――、多極化世界の新しい見取り図とは? 変貌する国際関係を追跡してきた著者が、アメリカ・デトロイト、インドネシア・ジャカルタ、中国・寧夏、日本・北海道を歩きながら描き出す、グローバリズムを日本が生き抜くための知恵。
世界を徘徊するポピュリズムとテロリズムという二匹の妖怪。ブレグジット、トランプ・ショック、その次は?
アメリカ大衆の反逆、泥沼化する中東、勃興するアジア型資本主義――、これが多極化世界の新しい見取り図だ!
世界最大の自動車生産都市として栄華を誇ったアメリカ・デトロイトの荒廃が示す、「ものづくり資本主義」から「金融証券資本主義」への変貌。首都ワシントンの職業政治家、ウォール街への大衆の反逆。
アフガニスタン、イラク、そしてシリアと、中東でつづけられる「もっとも長い戦争」の裏で進む、アメリカの「軍産官複合体」国家化。
その一方で、インドネシア・ジャカルタや中国・寧夏の喧噪が示す、欧米型とは異なる新興アジア型資本主義の興隆。
米欧日などの先進国から、中国やインドなど新興国への主軸転換、南北が逆転しつつある、新しいグローバリズムを、北海道・十勝をはじめとした、日本の地方の中小企業はどう生き抜こうとしているのか。
トランプ・ショック以後の、「同盟の作法」を、長年、国際政治を追跡してきた著者が描き出す。
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目次
はじめに 晩秋の旅から
序章 トランプ・ショック以後
1 二匹の妖怪
2 二つのグローバル化
3 二つのアメリカン・ポピュリズム
4 トランプのつくる世界
第一章 衰退する帝国――情報革命の逆説
1 デトロイトの冬
2 解体するアメリカ
3 過剰拡張する帝国
4 情報革命の逆説
5 失われていく覇権
第二章 テロリズムと新軍産官複合体国家――喪失するヘゲモニー
1 テロリズムという闇
2 テロリズムとは何か
3 新軍産官複合体国家へ
第三章 勃興するアジア――資本主義の終焉を超えて
1 ジャカルタの夏
2 勃興するアジア資本主義
3 太平洋トライアングルからアジア生産通商共同体へ
終章 同盟の作法――グローバル化を生き抜く知恵
1 もう一つの中国
2 空間オーナスから空間ボーナスへ
3 同盟の作法
4 グローバル化を生き抜く知恵
書誌情報
紙版
発売日
2017年02月15日
ISBN
9784062884136
判型
新書
価格
定価:836円(本体760円)
通巻番号
2413
ページ数
224ページ
シリーズ
講談社現代新書
電子版
発売日
2017年02月24日
JDCN
0628841300100011000E
著者紹介
一九三九年、北海道生まれ。京都大学大学院法学部卒業。同大学大学院法学研究科博士課程修了。筑波大学教授、ハーバード大学、プリンストン大学などの研究員、早稲田大学アジア研究機構客員教授などを歴任。現在、筑波大学名誉教授、アジア連合大学院機構理事長。専門はアメリカ外交、国際政治経済学。主な著書に、『アメリカ 黄昏の帝国』『アジア力の世紀』(ともに岩波新書)、『分割された領土』(岩波現代文庫)、『東アジア共同体をどうつくるか』(ちくま新書)、『現代アメリカ外交序説』(創文社、吉田茂賞)などがある。