ゲノム編集とは何か 「DNAのメス」クリスパーの衝撃

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ゲノム編集とは何か 「DNAのメス」クリスパーの衝撃

ゲノムヘンシュウトハナニカディーエヌエーノメスクリスパーノショウゲキ

講談社現代新書

いま、全世界の科学者や医学者たちが、必死に研究開発に取り組んでいる超先端技術がある。「ゲノム編集」だ。この技術に注目しているのは、製薬・化学メーカーだけではない。グーグルやアマゾンまでもがそのビジネス・ポテンシャルに魅かれ、巨額の投資を始めている。この史上空前の技術、そしてそれが私たちの人生や暮らしに与えるインパクトなどをわかりやすく解説するとともに、科学者に群がる巨大企業の実態にも迫った必読書!


いま、グーグルやアマゾンといった世界的なハイテクIT企業が、
その巨大なビジネス・ポテンシャルに魅かれ、
巨額の投資をしている超先端技術をご存じだろうか。

「ゲノム編集」である。

この史上空前の技術、そしてそれが私たちの人生や暮らし、
さらには社会に与えるインパクトなどをわかりやすく解説するとともに、
熾烈な特許争いの舞台裏や
科学者に群がる巨大企業の実態にも迫った、必読書!

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みなさんは、これまでに「自分を変えたい」と思ったことがあるだろうか?

たとえば自分の顔、身長、体型、性格、知能、
運動能力、さらにはアレルギーなどの各種体質……
これらすべてに満足している人など、ほとんどいないのではないだろうか?

にわかには信じられないかもしれないが、
(少なくとも技術的には)それが可能になる時代が迫っている。

なぜなら、先に列挙した特質のすべてに遺伝子が強く関与しており、
これを操作する遺伝子工学や生命科学の分野でいま、過去に例を見ない
驚異的な技術革新が起こっていて、それこそがこの「ゲノム編集」だからだ。

世界中の科学者たちは、この技術によって、
すでに「肉量を大幅に増やした家畜や魚」「腐りづらい野菜」などの
開発に成功している。

今後、この「ゲノム編集」は「iPS細胞」などの異なる技術を
組み合わせることで、がんや糖尿病、あるいはアルツハイマー病など、
現代社会に多く見られる病気の治療にも応用されると見られている。

グーグルやアマゾンなどはすでに
「生命科学とITの融合」に取り組み始めている。
さまざまな病院や研究機関などと連携して、ゲノム(DNA)データを
クラウド上に集積、AI(人工知能)でパターン解析することにより、
やがて複雑な病気の原因遺伝子や発症メカニズムを解明していくというのだ。

高い知力と強靭な肉体、そして端麗な容姿を兼ね備えた
「デザイナー・ベビー」の誕生を可能とする「ゲノム編集」について、
倫理的な問題をもまじえながら、わかりやすく説いた入門書。


  • 前巻
  • 次巻

目次

はじめに
第一章 「人間の寿命は500歳まで延びる」は本当か ──ゲノム編集「クリスパー」の衝撃
第二章 解明されてきた人間の「病気」「能力」「特徴」 ──パーソナル・ゲノムの時代
第三章 ゲノム編集の歴史と熾烈な特許争いの舞台裏 ──誰が「世紀の発明」を成し遂げたのか
第四章 私たち人類は神になる準備ができているか ──グーグルとアマゾンの戦略
おわりに

書誌情報

紙版

発売日

2016年08月18日

ISBN

9784062883849

判型

新書

価格

定価:946円(本体860円)

通巻番号

2384

ページ数

256ページ

シリーズ

講談社現代新書

電子版

発売日

2016年08月18日

JDCN

0628838400100011000L

著者紹介

著: 小林 雅一(コバヤシ マサカズ)

小林 雅一(こばやし・まさかず) 1963年、群馬県生まれ。KDDI総研リサーチフェロー、情報セキュリティ大学院大学客員准教授。専門はITやライフ・サイエンスなど先端技術の動向調査。東京大学理学部物理学科卒業、同大学院理学系研究科を修了後、雑誌記者などを経てボストン大学に留学、マスコミ論を専攻。ニューヨークで新聞社勤務、慶應義塾大学メディア・コミュニケーション研究所などで教鞭をとった後、現職。著書に『AIの衝撃 人工知能は人類の敵か』(講談社現代新書、2015年)、『クラウドからAIへ アップル、グーグル、フェイスブックの次なる主戦場』(朝日新書、2013年)など多数。

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