小田原北条家の尖兵、玉縄北条家の当主・氏舜は、一門を率いて関東の戦場を駆けめぐっていたが、心中では仏門への憧憬を捨て切れず、己の生きる道に思い悩んでいた。里見家より人質として送られて来た美しく気高い尼僧・青蓮尼を一目見たときから、その苦悩は一層深まる。理念と情念の相剋を描いた胸に沁みる物語。(講談社文庫)
激戦の合間に咲いた情念の花――
仏門への憧憬と、尼僧との恋の狭間で悩む武将の数奇な運命とは。
小田原北条家の尖兵、玉縄北条家の当主・氏舜(うじとし)は一門を率いて関東の戦場(いくさば)を駆けめぐっていたが、心中では仏門への憧憬を捨て切れず、己の生きる道に思い悩んでいた。里見家より人質として送られて来た気高く美しい尼僧・青蓮尼(しょうれんに)を一目見たときから、その苦悩は一層深まる。理念と情念の相剋を描いた胸に沁みる物語。
※本書は2011年2月に小社より単行本として刊行されたものを加筆修正したものです。
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