庭づくりの基本と極意、熟練の知恵と技の数々!!
木の国ニッポンが育んだ日本の風土に根ざした庭と庭木の手入れ法。この誇るべき伝統の技を名人庭師たちがあますところなく、とことん語った!!
昔と比べて雑木の庭が多くなった。だが、庭でさわやかな雑木の趣を何年も楽しむのは至難のことと考えていいだろう。非難するつもりはないが、いまどきの若い造園設計屋は、先行き、庭の中で雑木がどんな暴れん坊の木になるか知らなすぎる。最期に面倒をみるのは私ら庭師、現場の人間だ。私らの泣き言、困りごとが、これから庭づくりを始められる方や、庭木に興味をもってくださる方に少しでもお役に立てば、それだけでもこの本は価値があるだろう。昔からの伝統的に受け継がれてきた古人の庭づくりの知恵は貴重だ。いまでも充分に、みなさま方の庭いじりに通じることがたくさんある。本書をきっかけに「庭木でも育ててみようか」と、そんな気持ちになってもらいたい、庭木づくりの楽しさを知ってもらえたら幸甚(こうじん)だ。
【(社)日本造園組合連合会】
(社団法人)日本造園組合連合会は1974年、日本庭園の伝統と文化を守り、広く造園技術・技能の向上を目的に設立された造園業者の全国団体。労働省・建設省の認可を受けている公益法人で、全国41都道府県に支部がある。プロの証である国家試験「造園技能検定試験」制度発足以来、審査を担当する検定委員を多数輩出。6万人以上の造園技能士を誕生させた。また、技能五輪国際大会に選手を派遣するなど若き技能者の育成にも努めている。組合員の中には、現代の名工や全国の名園の管理者も多く、市民植木教室や職業訓練校の講師などで活躍している者もいる。庭づくりと庭木のことから、和・洋のガーデニングまで庭のことなら全てお任せの腕自慢の庭師で構成されている。
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