タオルケットを被った若い女の刺殺体が、梅の花散る小田原城址公園で発見された。その数週間後、花巻では、その母親が同一手口で殺されていた。二つの奇妙な殺人(ころし)の背後に渦巻く企みとは? 犯人が久慈ー熱海間に、周到に用意した鉄壁のアリバイに、名探偵でルポライターの浦上伸介が挑む。時刻表を駆使した本格推理。
水戸の偽証
伊豆の朝凪 米沢着15時27分の死者
仙台の影絵 佐賀着10時16分の死者
逆流の殺意
真夜中の死者
巴里の殺意 ローマ着18時50分の死者
迂回の殺意 伊東着16時27分の死者
山陰の隘路
飛騨の陥穽
海峡の暗証
湖畔の殺人
異域の死者 上野着17時40分の死者
能登の密室
横須賀線殺人事件
恵那峡殺人事件
最上峡殺人事件
寝台急行銀河の殺意
小樽発15時23分の死者
松山着18時15分の死者
人を乗せない急行列車
大阪経由17時10分の死者
寝台特急18時間56分の死角
瀬戸内を渡る死者
紅葉坂殺人事件