証券経済研究所に勤める五十嵐邦彦は、鷲崎から引き抜きの話を持ちかけられた。恋人の欲目──その思いが断ち切れないまま、同僚の水沢千鶴とともに、ニューヨークへの出張を命じられる邦彦。だが、2人の関係を誤解する鷲崎は、逆上のあまり、彼を自らのベルトで縛り上げ……。 「私以外の人間のことなんか、考えられないようにしてやる」 邦彦の否定の言葉は、容易(たやす)く遮られた。
愛のレイティングAAA
ベンチマークに恋をして
誘惑のターゲット・プライス