「もう1回キスしてみよう」伊勢はふたたび顔を近づける。郁(みやこ)は挑むような眼差しのまま、逃げようとはしなかった。今度は数秒のあいだ、感触がはっきりわかるぐらいふたりの唇は触れあっていた。……そのままいけば桐野の小説のような展開になるかもしれなかったのに……。 全寮制男子校での寄宿生活にも慣れはじめた郁、そして宇宙(ひろし)に降りかかる火の粉とは!?桐野と伊勢の人に言えない秘密とは、なに?