
アニの夢 私のイノチ
アニノユメワタシノイノチ
- 著: 津島 佑子

文学はどこに行くのか。待望のエッセイ集。
中上健次がいなくなって、やっぱりどうにもさびしい。89年は昭和の終わった年でもあった。中国では天安門事件が起こり、それからの3年間をたまたま、中上健次とヨーロッパ、アメリカでともに過ごしていたのだった。そうした緊張と不安のなかで、中上健次はアジアを抱え、そして私も遅ればせながらアイヌを日本の一文学者の責任としてすでに抱えていることを自覚せざるを得なくなったのだった。それは、私にとってひとつの希望のよりどころでもあった、と言えそうな気がする。
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書誌情報
紙版
発売日
1999年07月21日
ISBN
9784062097437
判型
四六
価格
定価:2,200円(本体2,000円)
ページ数
302ページ
初出
収録作品参照
収録作品
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作品名初出
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作品名
二十歳
初出
『リテレール』1995年冬号
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作品名
中上さんへの報告
初出
『群像』1992年10月号
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作品名
“中上健次”という存在
初出
『文学界』1992年10月号
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作品名
アニ中上健次の夢
初出
『新潮』1995年9月号
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作品名
母の語りを破壊する時
初出
『中上健次全集』第4巻(集英社)
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作品名
中上健次とミラージュ戦闘機と
初出
『文学界』1998年7月号
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作品名
ある国際作家会議と翻訳賞授賞式
初出
『新潮』1990年9月号
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作品名
忘れてはならないこと
初出
『山陽新聞』1994年1月4日他
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作品名
「フェミニズム」という言葉
初出
『すばる』1994年2月号
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作品名
ひんやりした、熱い風
初出
『すばる』1996年11月号
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作品名
一千年前の女性たちを求めて―『宇津保物語』を中心に
初出
『女と男の時空―日本女性史
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作品名
「女性」という条件
初出
『岩波講座日本文学史』第2巻(岩波書店)
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作品名
『夜の寝覚』に呼ばれて
初出
『新編日本古典文学全集』第28巻(小学館)
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作品名
純粋な会話
初出
『読売新聞』1994年11月2日
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作品名
日本語と私との間に
初出
『三田文学』1998年夏季号
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作品名
渦巻く文学をめざして―アオテアロア(ニュージーランド)文学の現在
初出
『群像』19
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作品名
〈対話〉霊魂と物語(パトリシア・グレイス)
初出
『群像』1998年11月号
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作品名
一九九四年一月一日という日付
初出
『東京新聞』1994年1月29日
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作品名
子どものゆるし
初出
『琉球新報』1994年11月6日
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作品名
『非情』との出会い
初出
『図書』1996年4月号
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作品名
ひとりの恩師
初出
『北海道新聞』1996年4月23日
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作品名
図鑑と理科年表と『ベラミ』
初出
『文学界』1996年12月号
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作品名
『山梨縣名木誌』と『唐詩選』
初出
『図書』1998年9月号
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作品名
山梨日日新聞の記事より
初出
『文学界』1996年3月号
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作品名
石の国
初出
『山梨県立文学館館報』1996年6月20日
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作品名
富士山麓再訪
初出
『すばる』1996年1月号
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作品名
さまざまな無言
初出
『読売新聞』1998年10月28日
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作品名
小さな日本列島の姿から
初出
『本』1998年6月号
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作品名
寒いパリにて
初出
『文学界』1992年1月号
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作品名
交差点の響き
初出
『朝日新聞』1992年1月9日
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作品名
ここと「日本」
初出
『新潮』1992年5月号
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作品名
パリから離れて
初出
『文学界』1992年11月号
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作品名
アイヌ叙事詩翻訳事情
初出
『日本経済新聞』1995年1月10日~6月26日(24回
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作品名
ニース風日本食と緑の光
初出
『嗜好』537号