自然の中に揺曳する生の原風景――故郷の山河、庭の草木、思い出の道、風の音……自然の姿に想いを仮託する10篇。 ・火野葦平―――「鯉」 ・近藤啓太郎――「赤いパンツ」 ・井上靖――――「道」 ・上林暁――――「四万十川幻想」 ・竹西寛子―――「鶴」 ・尾崎一雄―――「閑な老人」 ・丸山健二―――「チャボと湖」 ・阪田寛夫―――「菜の花さくら」 ・加藤幸子―――「主人公のいない場所」 ・多和田葉子――「ゴットハルト鉄道」