娘の自立していく姿に思い悩む、旧制高校同窓の男達の友情を追った表題作「彼岸花」、女主人の嘘が許せず自らの片腕を切り落とす「銀二郎の片腕」、上官の夫人を伴った戦地からの引揚げの悲惨な旅の中で育つ奇妙な愛情を描く「みごとな醜聞」等、初期から戦後作まで8篇を精選。巧みな会話運びで人情の機微をとらえ、「名人芸」と声価の高い、里見とんの人間観察の妙趣を味わう名作集。
彼女たちのバックヤード
森埜 こみち
半島へ
稲葉 真弓
剣客瓦版つれづれ日誌
池永 陽
しょっぱい夕陽
神田 茜,なかむら るみ
大江戸秘脚便
倉阪 鬼一郎
花嫁太平記
山手 樹一郎
ルーティーンズ
長嶋 有
多頭獣の話
上田 岳弘
おんな飛脚人
出久根 達郎
古典落語(選)
興津 要
トゥデイズ
共に明るい
井戸川 射子