ルネサンス期のフランス宮廷をいろどる愛の歓楽の種々相 1540年頃、南フランスの名門貴族の家に生まれたブラントームは軍人としてヨーロッパ各地を転戦し見聞を広めた。40歳過ぎに落馬事故に遭い故郷に隠退すると、余生をもっぱら回想録の執筆に費やした。当時のフランス宮廷や貴族社会の色模様をおおらかで健康的に、しかもユーモアたっぷりに描いた本書は、艶笑文学の古典的名作として広く読み継がれてきた。