明治35年、二葉亭がウラジオストックへ出発。鴎外は『即興詩人』を刊行。36年、漱石は一高、東大の講師となり安倍能成ら、当時最も秀れた青年達の中心に席を定めた。一高生藤村操の自殺は学生、知識人に大きな波紋を投げ、鏡花、天外の活躍のなか、10月、文壇に君臨した紅葉死す。37年、日露戦争に突入。政治・社会の激しいうねりの中に1つの時代の終焉と、新しい文化の鼓動を生き生きと描出!