中世フランスの女流詩人の伝記を書く主人公〈わたし〉。友人庵文蔵、非合法の運動をする文蔵の妹ユカリ――日常の様々な事件に捲込まれ、その只中に身を置く〈わたし〉の現実を、饒舌自在に描く芥川賞受賞作「普賢」のほか処女作「佳人」、「貧窮問答」など。和漢洋の比類ない学識と絶妙の文体、鋭い批評眼で知られた石川淳の文学原理を鮮明に表出する初期作品群4篇。
十七八より
乗代 雄介
月の三相
石沢 麻依
蛇・愛の陰画
倉橋 由美子
殉教・微笑
小島 信夫,千石 英世
霜月記
砂原 浩太朗
共に明るい
井戸川 射子
おいしいごはんが食べられますように
高瀬 隼子
多頭獣の話
上田 岳弘
もう生まれたくない
長嶋 有
貝に続く場所にて
獣の悦び
宇能 鴻一郎
完全な女