古本屋のない町は文化の低い町とみる著者が、パリのセーヌ河岸の古本屋(ブキニスト)の盛衰を心情込めて語る『河岸の古本屋』。「誤訳の楽しみ」など12章に綴る魅力溢れる読書論「本とつき合う法」。日本人の人生観、パリでの青春の日の見聞、日本の文壇人の想い出、大学教育の危機等。血肉を通してフランスのモラリストを深く研究した著者の多彩な文学活動を示す、滋味豊かなエッセイ集。