本書は、物理理論が形成される際の推論の動き、物理学における法則命題の機能などを中心に、ニュートン・ケプラー・ガリレイなどの理論発見の史実を跡づけ、新たな科学理論が創成されるパターンを解明しようとするものである。物理学・科学史を土台として、それらの個別的知識にとどまらず、哲学的綜合を目ざした著者は、本書の全般にわたって仮説をいかに発見するかを分かりやすく検証する。新鮮な視覚で科学哲学の地平を拓いた名著。