1961年、ラオスの僧に変身した参議院議員・辻政信は、動乱のインドシナで消息を絶つ。死亡説・生存説が入りみだれる中で、1970年、日本人記者・結城は、辻政信の消息を知るという元パテト・ラオの通訳に会い、記事を書いた。しかし、それは結城を、得体の知れぬ勢力からつけ狙わせる端緒となった! 迫真の、男のサスペンス。江戸川乱歩賞受賞第一作。