共に明るい
\『この世の喜びよ』で芥川賞受賞、待望の受賞後第一作!/
その瞬間、語られないものたちがあふれ出す。
早朝のバス、公園の端の野鳥園、つきあってまもない恋人の家、島への修学旅行、バイト先の工場の作業部屋――。
誰もが抱える痛みや不満、不安、葛藤。
目に見えない心の内に触れたとき、「他人」という存在が、つながりたい「他者」に変容する。
待望の芥川賞受賞後第一作、心ふるわす傑作小説集。
「共に明るい」
早朝のバス、女は過去を語り出す。
「野鳥園」
産後の女性と少年が過ごす、仮初のひととき。
「素晴らしく幸福で豊かな」
出会って一ヵ月、恋人と過ごす不安定な日常。
「風雨」
台風で足止めをくらった修学旅行生たちの三日間。
「池の中の」
電池の検品バイトでの会話、起こる揺れ。
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