室町幕府論

著:早島 大祐
定価:1,331円(本体1,210円)

〔あなたはまだ、義満の"本当の凄さ"を知らない〕

朝廷権力の「肩代わり」から「主体」の政権へ――室町幕府を読み直す画期的論考!

かつて京都には百メートルを超える巨大な塔が建っていた。この「大塔」、眩く輝く金張りの仏閣、華やかな祭礼―
首都京都の強大な経済力を背景に空前の「大規模造営」を為した室町幕府は、朝廷を凌ぐ威光を確立したのである。
弱体政権論を覆し、足利政権が「権力」と「権威」を掌握してゆく過程とはいかなるものであったか。
絶頂の義満時代を軸に、鋭い筆致で描き出す!

【本書より】
「当時の人々は相国寺大塔を見上げ、また北山第の意匠に驚かされつつ、新たな天下の到来を実感していたのである。」

【本書の内容】
はじめに
第一章 天龍寺―足利尊氏・義詮の時代
 1 軍事政権としての室町幕府 
 2 荒廃する朝廷社会 
第二章 相国寺―足利義満の時代1
 1 後円融朝の失政 
 2 足利義満の朝廷改革
第三章 相国寺大塔と北山第―足利義満の時代2
 1 相国寺大塔 
 2 北山殿足利義満 
 3 財政史から見た義満の権力
第四章 南北朝期の公武関係―研究史的考察
 1 「京都市政権」という罠 
 2 権限吸収論批判
第五章 復興期の社会―足利義持の時代1
 1 復興ビジネス 
 2 室町時代の首都圏
第六章 守護創建禅院―足利義持の時代2
 1 守護による寺院創建 
 2 足利義持の政治 
 3 公武統一政権 
おわりに―虚空を突く大塔 
あとがき
学術文庫版あとがき 
参考文献一覧 
索引

*本書の原本は、2010年に講談社選書メチエより刊行されました。

室町幕府論

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