放下・瞬間・場所
ドイツ観念論の巨星シェリングと20世紀最大の哲学者ハイデッガーの思惟を、「脱我」と「放下」の違いから探り、東洋思想とも比較。
【目次より】
1 脱我と放下 シェリングとハイデッガーの思惟に寄せて
序 研究の目標と構図
第一部 シェリングの思惟と「脱我」
第一章 初期哲学における「脱我」の前形態
第一節 絶対的自我
第二節 知的直観
第三節 体系の構想と有限の問題
第二章 後期哲学の形成と「脱我」
第四節 自由論
第五節 『世界世代』の哲学
第六節 消極哲学
第三章 後期哲学と「脱我」
第七節 哲学的経験論
第八節 「なぜ」の問い
第九節 積極哲学
第二部 ハイデッガーの思惟と「放下」
第一章 初期の思惟における「放下」の前形態
第十節 有の問いの地盤としての現有
第十一節 先駆的覚悟性
第十二節 初期の思惟の挫折
第二章 「転回」における「放下」への歩み
第十三節 形而上学の根底への歩み戻り
第十四節 「なぜ」の問い
第十五節 ニーチェ講義における意志の解釈
第三章 後期の思惟と「脱我」
第十六節 「放下」の場所の究明
第十七節 「放下」の展開
第十八節 「放下」の安らぎ
第三部 脱我と放下
第十九節 二つの思惟の相似
第二十節 二つの思惟の相違
第二十一節 東方の思惟への一顧
余論 東洋的「放下」 道元とハイデッガーの思惟に寄せて
引用文献目録
2 瞬間と場所 シェリングとハイデッガーの思惟より
一 ハイデッガーの経験と神の問題 近代の哲学と連関して
二 後期シェリングの弁証法 弁証法の問題と根源
三 直観の場所 直観概念の破壊
余論 「マリア戴冠図」と「出山釈迦図」 「瞬間」について
あとがき
人名索引
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