宗教経験の哲学 浄土教世界の解明

浄土教が内包するメッセージを我々が救済され得る仕方で読み解き浄土世界のリアリティを提示。日本宗教学会賞受賞。

【目次より】
目次
第一章 宗教哲学の可能性
1 宗教哲学の課題
1) 宗教哲学の成立と歴史
2) 宗教哲学が内包する問題
3) 現代の宗教的状況
2 宗教経験の現象学的研究
1) 宗教経験と現象学
2) 宗教現象学と比較
3) 宗教経験における比較 その一
4) 宗教経験における比較 その二
5) 文化の比較と宗教の比較
6) 宗教哲学の視界
第二章 宗教における個体性と普遍性
1 師への崇敬
1) 弥陀の顕現
2) 対決と帰依
3) 化身
4) 崇敬
5) 「阿弥陀仏」の指し示すもの
2 原罪と如来蔵
1) キェルケゴールの「単独者」
2) 原罪
3) 如来蔵
4) 普遍性の哲学的追究
5) 宗教における普遍性
第三章 言葉と宗教経 名号の場合
1) 「名号」について
2) 称名について
3) 宗教経験の三段階、第一の段階
4) 第二の段階
5) 第三の段階
6) 名号の射程
第四章 非僧非俗
1) 愚禿親鸞
2) 釈尊の出家
3) 出家 住むことを出る
4) 行と出家
5) 親鸞の非僧非俗
6) 住むことの閉塞
第五章 悪と救済
1 阿闍世王の物語をめぐって
1) 阿闍世の悪と道徳
2) 悔恨
3) 阿闍世の悔恨
4) 善悪と無常
5) 地獄への有
2 『歎異抄』第十三条をめぐって
1) ひと千人殺してんや
2) この身の器量
3) 業縁
4) 往生への希求
5) 殺人
6) 千人の殺人
第六章 浄土 救済する世界
1 世界の死
1) 浄土と死
2) 他者の死による悲嘆と衝撃
3) 事実として起こる他者の死
4) 他者の死の経験の指し示すもの その一
5) 他者の死の経験の指し示すもの その二
6) 死の世界性
2 世界の救済
1) 浄土
2) 救済世界の建立
3) 他力と菩提心
4) 救済の時間的構
5) 他者を喪った悲しみと救い
6) 無量光明土の射程
註(第一章 第六章)
あとがき

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