海風山風(下)

速水茂平次が生命がけで護る姫・也々さまこそは、関ヶ原の戦に敗れた宇喜多中納言の娘だった。しかも、同家の莫大な財宝が熊野にかくされてあるのだ。カギをにぎる姫の行方を関東・大阪の諜者たちが追うのは、当然のことだった。一方、茂平次と甚吾は敵・味方に別れて争いながら、いつか共通の大きな敵が背後にいることを感じとる。その敵こそ、財宝を狙うばかりか、村上水軍の首領だった茂平次の祖父を殺した男だった。也々さまと知香、美女ふたりに恋されながら、熊野から甲州、江戸へと、茂平次は敵を求める。やがて姿をみせた敵は意外な男だった!<上下巻・完結>

©Tsunoda Yoshito

海風山風(下)

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