クジオのさかな会計士
作家である私は、北イタリアの名所・クジオのオルタ湖畔で創作のための取材をしていた。ペッテナスコの桟橋で物語の舞台について構想を巡らしていると、足にフィンをつけたスイマーから声をかけられる。桟橋に上がり近づいてきたのはオメーニャ村のポラローリという名の会計士。話しかけないでほしいと思っている私に、彼は熱く語りはじめる。身につけているフィンが特別なことや、魚になるためにトレーニングをしていることなどを。私は「マトモじゃない」という言葉を必死で頭から消して、彼の熱弁に耳を傾けるのだった……。
クリスマス・プレゼントにぴったり。前作『緑の髪のパオリーノ』に続く、イタリアの巨匠ジャンニ・ロダーリの魅力あふれる短編集!
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