悪の形而上学
「神の創造したこの世に何故『悪』が存在するのか?」古今東西の文学者、宗教家、哲学者たちは、この難問の解明に挑み続けてきた。本書は、真と善を存在の普遍的な属性と見なし、理性的絶対者が万物の究極的根源であると考える形而上学の立場から、人間の経験の枠を越える決定的な悪の可能性とその存在理由を深く考察し、悪の根本的解決の核心に鋭く迫る問題作。
【目次より】
第二版に際して
はしがき
序論
第一部 予備的考察
一章 問題提起
二章 一般的な疑問
一 哲学的検討の正当性
二 エピクロスのジレンマ
三 神と人間の道徳律
四 積極的な理解の探求
五 神の全能について
六 ありうべき最善の世界
三章 悪の本質と存在理由についての予備的考察 人工的なものの場合
第二部 生物の諸種の悪とその存在理由
四章 動植物の自然的悪
五章 人間の被る自然的悪
六章 他人の不正による不必要な悪
第三部 罪悪とその存在理由
七章 罪悪の本質
八章 罪悪の存在理由
九章 決定的悪の可能性
十章 決定的悪の存在理由
むすび
付録一 戦争という悪について
付録二 決定的悪の解釈と人間観の根本的相違
文献目録
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