南京玉の指輪

樹々は光のシャワーを浴びながらフルートを吹く。山麓の森はつかのまの睡りにおちた。
帰りはあの麓の道を歩いてみよう。ところでぼくらの天使はどうしているのだろう?
南京玉の指輪を求めにやってきた、夢の世界の訪問者・串田孫一がおくるファンタスティック・エセー。

【目次】

寒竹



心開く
烏賊に化す

睡蓮
帝江

逆さま
掛けなかった電話
南京玉の指輪
浜辺の歌
日記
老人の家
ある情景
転地

真如の月
路面芸術
画室
絵具
印刀の錆

黒によって描かれる世界
音楽帖
笛を吹く人
食後の話

手紙の函
石垣
桜ん坊
金魚
手袋
天秤棒
看板
崩壊
棄てられた都会
銀河
柏の下の午睡
白磁の眩しさ
幻想の山
山雲断層
雲の手帖
地下に輝く水音
後記

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南京玉の指輪

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