序説・中世初期の自由と国家 国王自由人学説とその問題点

王権に隷属する王国自由人が中世の社会構造を作ったとする、大戦後ドイツの新学説の全容と問題点を包括的に検討し、学界を先導した書。

【目次】
はじめに
主要文献略語表
第一章 概括的序論
第一節 国王自由人の国制史的位置
第二節 国王自由人学説の学説史的意義
第二章 ゲルマン時代における豪族支配体制とタキトゥスの自由人
第一節 問題の提起
第二節 タキトゥスの自由人における自由の根拠
第三節 タキトゥスの自由人の社会的存在形態
第三章 諸部族の形成と豪族支配体制・部族太公制・軍隊王権
第一節 序論──諸部族の形成
第二節 部族太公制と豪族支配体制
第三節 軍隊王権
第四章 諸部族法典の人命金秩序──完全自由人と国王自由人
第一節 問題の所在──マイヤー説の形成過程
第二節 『レークス・サリカ』の人命金秩序と国王自由人
第三節 諸部族法典の人命金秩序と完全自由人
第五章 メーロヴィンガーの軍制──「ロマーヌス」・「レウデス」をめぐる問題
第一節 問題の所在──ダンネンバウアーにおけるメーロヴィンガーの軍隊
第二節 「ロマーヌス」をめぐる問題
第三節 「レウデス」をめぐる問題
第六章 国王自由人の組織──国王自由人とフンデルトシャフト・王領地と国家領
第一節 フンタリとツェンテナ
第二節 王領地と国家領
第七章 国王自由人・グラーフシャフト・豪族支配領域
第一節 序論──問題の限定
第二節 国王自由人とグラーフシャフ
第三節 ツェンテナとグラーフシャフト
第四節 グラーフシャフト・国王支配の諸類型
第八章 国王自由人の概念とその歴史的展望
第一節 国王自由人の概念
第二節 歴史的展望
あとがき

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