古今和歌集全評釈 (下)
冷泉家時雨亭文庫所蔵、嘉禄二年書写の藤原定家自筆本を底本とする、1998年講談社刊『古今和歌集全評釈』を文庫判で完全再現。巻第十六以降(哀傷、雑、雑躰、大歌所御歌など)を収録。(全3巻)我が庵は都の辰巳しかぞ住む世を宇治山と人は言ふなり――喜撰法師 睦言もまだ尽きなくに明けぬめりいづらは秋の長してふ夜は――凡河内躬恒
「古い和歌(=万葉集に入らない古い歌)」と「今の和歌」を集めた『古今和歌集』。「万葉集」以後、漢詩が主流となっていたわが国において和歌の再興を宣すべく、醍醐天皇の勅命により編纂された、最初の勅撰和歌集である。大部分の成立は延喜5年(905)4月18日、紀友則、紀貫之、凡河内躬恒、壬生忠岑の撰による。撰者や六歌仙の作をはじめ、約1200首を収録。季節の歌、恋愛、別れ、怒りなど多種多様な収録歌は深い抒情と巧みな技法に溢れ、初の本格的な歌論とされる「仮名序」を含めて成立以来さまざまな解釈を喚起し、議論を呼び、後代の学芸に大きな影響を与え続けている。
冷泉家時雨亭文庫所蔵、嘉禄二年書写の藤原定家自筆本を底本とする、1998年講談社刊『古今和歌集全評釈』を文庫判で完全再現。詳細な通釈・語釈に、緻密な校異、さらに訳者の鑑賞・評論を加え、「古今」を楽しむうえで最高の手引き書となっている。
巻第十六から第二十まで(哀傷、雑、雑躰、大歌所御歌・神遊びの歌・東歌)墨滅歌、底本奥書を収録。異本歌集成、作者名・各句・事項それぞれの索引つき。
世の中は何か常なる明日香河昨日の淵ぞ今日は瀬になる(よみ人しらず)
我が庵は都の辰巳しかぞ住む世を宇治山と人は言ふなり――喜撰法師
睦言もまだ尽きなくに明けぬめりいづらは秋の長してふ夜は――凡河内躬恒
(全3巻)
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