牟田口廉也 「愚将」はいかにして生み出されたのか

著:広中 一成
定価:1,155円(本体1,050円)

「愚将」を生み出した原因は、昭和陸軍の組織体質にあった
牟田口廉也は、インパール作戦を失敗に導いた陸軍司令官として知られている。だが、それのみを切り取って牟田口を「愚将」と断じてしまってよいのか。また、責任は彼個人のみに帰せられるべきなのか。本書は牟田口の軍歴を丹念に追うことで「愚将」像を再検討してゆく。参謀畑を歩んでいた牟田口を、支那駐屯軍に左遷せしめた二・二六事件とその後勃発した盧溝橋事件。「常勝将軍」の名を与えたシンガポール攻略作戦。そして、大本営の裁可のもとで発動されたインパール作戦。彼の軍歴の背景から、陸軍の異様な体質が浮かび上がる。不健全な人事、不可解な決裁……昭和陸軍という組織は、自ら「愚将」を生み出したのだ。
*以下、本書目次より抜粋
はじめに
第一章 エリート参謀からの転落
第二章 日中戦争の火蓋を切る─盧溝橋事件
第三章 「常勝将軍」の誕生─シンガポール島攻略作戦
第四章 インパール作戦─敗戦の責任は誰にあったのか
おわりに インパール作戦の呪縛
あとがき
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牟田口廉也 「愚将」はいかにして生み出されたのか

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