古事記─日本のはじまり─

文・その他:斉藤 洋 絵:高畠 純
定価:1,430円(本体1,300円)

「ふたりは天と地の境にかかっている天浮橋の上に出かけていき、天沼矛を下につっこみ、どろどろとした油のようなものをぐりぐりとかきまわしました。」イザナギ、イザナミの国づくりから、黄泉の国、天岩屋、八俣の大蛇、稲羽の白うさぎ、など有名な日本の神様たちの奇想天外な物語を斉藤洋の楽しい語り口と高畠純の迫力の挿絵で楽しむ、いちばん面白い日本の神話、古事記の決定版!


不朽の名作『ルドルフとイッパイアッテナ』や大ヒット中「おばけずかんシリーズ」の作者であり、著書が300冊を超える児童文学の第一人者、斉藤洋と国際的絵本画家、高畠純のコラボレーションでおくる、 日本のはじまり、日本の神様たちの物語。いちばん面白い子どものための「古事記」決定版!

目次
      はじめに
    一 イザナギとイザナミの国づくり
    二 黄泉国
    三 イザナギのみそぎ
    四 アマテラスとスサノヲのうけい
    五 天岩戸
    六 スサノヲの追放と五穀
    七 八俣の大蛇
    八 稲羽のシロウサギ
    九 ねらわれたオオナムヂ
    十 スサノヲの計略
   十一 オオナムヂの根堅洲国脱出
   十二 キキジのひたづかい
   十三 国ゆずり
      ひとまずのおわりに
「大地はただよっているばかりで、だれかが住めるというものではない。おまえたちはふたりで、大地をしっかりしたものにして、大地をしっかりしたものにして、国をつくりなさい」 
ふたりは天と地の境にかかっている天浮橋の上に出かけていき、天沼矛を下につっこみ、どろどろとした油のようなものをぐりぐりとかきまわしました。
 ぐりぐりとかきまぜているうちに、天沼矛のまわりがかたまっていきました。そこでふたりは、いったん天沼矛をどろどろから引っぱりあげました。
 天沼矛のさきには、かたまりかけたどろどろがくっついています。天沼矛が引きあげられたひょうしに、そのどろどろがボットン、ボットンと落ちました。それがどんどんつもって、そこに島ができました。
その島は淤能碁呂島と名づけられました。
 こうして最初の島ができあがったので、イザナギとイザナミは天浮橋から淤能碁呂島におりていきました。
 島だけあっても住めません。やはり、ふたりが住むには御殿が必要です。
 ふたりは太い柱を立てて、広い御殿を作りました。
──本文より。

古事記─日本のはじまり─

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