天皇の歴史1 神話から歴史へ
三輪山の麓、大和に生まれた王権はどのように古代国家を形成したのか。古事記、日本書紀に描かれた神話の解読や考古学の最新成果などから、神武以降の天皇の実像を解明。群臣に擁立された天皇中心の畿内政権が、全国を統一していく過程を検証する。また東アジア情勢の緊張により、大化の改新が引き起こされ、律令国家形成が促進された背景も明らかに。天皇号と日本の国号の誕生も解析し、日本の歴史の原点を究明する。
講談社創業100周年記念企画として刊行され、高い評価を得た全集がついに学術文庫化。江戸時代の光格天皇以来、200年ぶりの譲位と上皇の称号の復活を目前にして、1500年以上にわたり連綿と続く天皇制と日本の歴史の密接な関わりを究明する。第1巻にあたる本書では、戦後の古代史研究を振り返りながら、王権誕生の謎に迫る。3世紀の魏志倭人伝が記録した卑弥呼の邪馬台国とはどこか。古代史ファンなら誰もが関心をもつ問題を最新の研究で解明。三輪山のふもと、ヤマトに生れた王を中心に展開された古代国家統一への歩みを、興味深く読み解く。また風雲急を告げる朝鮮半島など東アジア情勢が、大化の改新を引き起こした背景も解説。天皇号の誕生や大和政権の成立過程、支配の構造を明らかにして、天皇と日本の歴史を問い直す注目の書。〔原本:『天皇の歴史01巻 神話から歴史へ』講談社 2010年刊〕
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