政治のことば――意味の歴史をめぐって
マツリゴト、ヲサム、イキホヒ、シロシメス……。
権利、権力、自由と統治……。
日本人は政治にかんして、なにを、どのようにとらえ、どう意識してきたのか。
古代から近代まで、日本語として日常的に使われてきた「政治のことば」の用例を追いかけ、
日本政治の深層に潜む意識とその構造を暴き出す。
日本語から考えてみる、日本の政治のそもそもの話。
隣接分野に大きな影響を与えた先駆的研究、復刊。
【本書の内容】
はじめに
■第1部 古代政治の語彙
1 ヲサム
2 カトル、ウナガス
3 マツリゴトとタテマツリモノ
4 シル、シラス、シロシメス
5 イキホヒと勢・威・徳・権
■第二部 国家意識と世界像をめぐって
一 蕃国と小国
二 〈辺土小国〉の日本
1 道元の抵抗
2 普遍への道
3 辺土の凡夫
4 凡夫の救済
5 辺地の往生
6 辺土の神聖化
7 大国と小国
8 神国観の形成
9 本地垂迹
■第三部 近世都市意識の言語
都市社会の成立
■第四部 近代政治の語彙
一 「権利」「権力」について
二 統 治
1 govern・支配・統治
2 近代語「統治」の成立
3 天皇「統治」の意味
4 日本国憲法と「統治」
あとがき
文庫版あとがき
解説 (保立道久)
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