花祭

著:早川 孝太郎
定価:1,320円(本体1,200円)

修験者たちによって天龍川水系に伝えられ、中世に始まるとされる民俗芸能「花祭」。湯を沸かし神々に献じ、すべてを祓い清める冬の神事に、人々は夜を徹して舞い続け、神と人と鬼とが一体となる。信仰・芸能・生活・自然に根ざした祈りを今に伝える奥三河地方の神事を昭和初頭、精緻に調査し、柳田や折口にも影響を与えた、日本民俗学の古典的名著。(講談社学術文庫)


すべてを祓い清める冬の神事に人々は夜を徹して舞いつづける
信仰・芸能・生活・自然が結晶した祈りのかたち

修験者たちによって天龍川水系に伝えられ、中世に始まるとされる民俗芸能「花祭」。湯を沸かし神々に献じ、すべてを祓い清める冬の神事に、人々は夜を徹して舞い続け、神と人と鬼とが一体となる。信仰・芸能・生活・自然に根ざした祈りを今に伝える奥三河地方の神事を昭和初頭、精緻に調査し、柳田や折口にも影響を与えた、日本民俗学の古典的名著。


花祭とは、奥三河地方と称される愛知県の東栄町・豊根村・設楽町に伝わる民俗芸能である。11月から正月にかけて地区ごとに夜を徹しておこなわれ、大きな釜で湯を沸かし、その周囲でさまざまな舞が奉納される。 それゆえ、 見る者にとって 「寒い眠い煙い」 祭りとしてよく知られている。そんな一地方の小さな祭りにすぎない花祭が、なぜ注目されるのであろうか。それは、この祭りのなかに日本の信仰史や芸能史に関わる重要な問題が秘められているからなのである。……そうした大きな問題をはらむ花祭の存在を、最初に世に知らしめたのが本書の著者である早川孝太郎なのである。――<「解説」より>

※本書の原本は、1968年、岩崎美術社より刊行されました。

花祭

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