地獄番 鬼蜘蛛日誌
地獄の天上の向こうに、高くて青い空があったら。それは地獄で暮らす鬼たちにとって、救いか、報いか。ここは説法に耳を貸さない民衆に僧侶が、美しいものに醜いものが、鬼となり罰を与える場所。そんな地獄に堕ちた女郎の願いは、蜘蛛(くも)になること。日誌を書く役目を与えられた彼女が見つけた何か、とは。(講談社文庫)
≪第三回≫小説現代 長編新人賞受賞作
こんな物語読んだことない。いつまでも思い出す。
人生観が変わるかもしれない。そんな、小説。
あの人に見せたい、高くて青い空。私に与えられたのは、一本の糸。
地獄の天上の向こうに、高くて青い空があったら。それは地獄で暮らす鬼たちにとって、救いか、報いか。ここは説法に耳を貸さない民衆に僧侶が、美しいものに醜いものが、鬼となり罰を与える場所。そんな地獄に堕ちた女郎の願いは、蜘蛛(くも)になること。日誌を書く役目を与えられた彼女が見つけた何か、とは。
衝撃のデビュー作。
地獄に堕ちた、女郎。人を怨み続けると、自分の心まで真っ黒になる。
自分が誰かを傷つけるようになり、自分が人から怨まれるようになる。そして真っ先に取り返しようもなく傷つけるのは、自分を心から思ってくれている人。
「お主、見事な女じゃったぞ。人に置いて逝かれても、誰も置いて逝かなかったな」
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