しぐれ茶屋おりく

著:川口 松太郎 解説:高橋 千劔破
定価:1,210円(本体1,100円)

隅田川沿いの芦の湿原の中に建つ「しぐれ茶屋」。蛤(はまぐり)の茶漬けを求めて、伊藤博文をはじめ、政治家・実業家・芸人らが通ったという。実在のモデルの女将おりくは殊の外、芸人を可愛がった。円熟した筆使いにのせ、明治末期から大正にかけての庶民の哀歓を、このひとでなければといわれるほど、見事に織りなし、市井に花咲く人情の世界を流麗に綴る、川口文学の代表作。吉川英治文学賞受賞。

しぐれ茶屋おりく

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