マイナス・ヒーロー

著:落合 由佳
定価:1,430円(本体1,300円)

北京&ロンドン五輪バドミントン日本代表の潮田玲子さんが推薦! バドミントン部の羽野海は、実力がありながら準優勝どまりの中学2年生。同級生の久能凪人は過去にバドミントンに打ち込みながら、実力トップの兄・航との関係が悪く、その道をあきらめた。ある日、海は凪人とペアを組んで、現役部員を相手にダブルスをしようと言い出した。強引に部のマネージャーにまでされた凪人は、海に金メダルを獲らせることができるのか?


北京&ロンドン五輪バドミントン日本代表の潮田玲子さんが推薦!
「青春って素敵! バドって楽しい! 臨場感あふれ、ドキドキする、そんな一冊です。」

帆西中学校2年の羽野海は、バドミントンのたしかな実力を持ちながら、すべての大会で準優勝どまり。他校から「シルバー・ヒーロー」と揶揄されても、ふわふわと笑っている、そんな少女だった。
そんな海を、久能凪人は、はがゆい気持ちで見ていた。凪人は小学生のころ、クラブチームでバドミントンに打ち込んでいたが、体が弱かったことと、チームで実力ナンバーワンだった兄・航との関係が悪かったことがあり、中学にあがると同時にバドミントンをやめていた。
凪人は、小学生のころ、海と出逢っていた。ふらりとチームに現れ、練習試合で兄を負かしてくれたのが海だった。凪人は、軽やかに、楽しそうにポイントを決めていく海を、まぶしい記憶とともに覚えていたのだ。
ある日、体育の授業のバドミントンで、やる気なくラケットをもてあそんでいた凪人に、海は、「ペアを組んで、現役部員を相手にダブルスをやろう」と持ちかける。バドミントンの世界に、海によって強引に引き戻された凪人に、海はこう告げる。
「久能くん、アドバイザーになって、私を勝たせて!」
しぶしぶながら部のマネージャーとなった凪人は、海との約束を果たせるのか――。

マイナス・ヒーロー

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