自分を傷つけずにはいられない 自傷から回復するためのヒント
長年、自傷の問題に関わってきた著者が、「自傷行為の当事者に向けて、これまで診察室で伝えてきた、あるいは伝えたいと思った事柄」をやさしく語った本。前半では自傷についての考え方、後半では実践編として、どうしたら、回復することができるのか(自分の行為の観察、衝動のコントロール、生活習慣について、精神科にかかるときのアドバイスなど)を具体的に説明。これまでになかった回復の手引き。
本書は、長年、自傷の問題に関わってきた著者が、「自傷行為の当事者に向けて、これまで診察室で伝えてきた、あるいは伝えたいと思った事柄」をやさしく語った本です。自傷行為を誰にも打ち明けられずにひとり悩んでいる人、援助を求めたことはあるけれどもかえって傷つく結果になってしまった、という人に向けて、書かれました。
内容は、「自分を知るため」の前半と、「自傷から回復するため」の後半に分かれており、すぐに役立ててもらえるように、具体的に語っていきます。特に後半では、毎日の生活習慣、衝動におそわれたときのコントロール、精神科にかかる場合のアドバイス、援助してくれる人との関わり方までを、丁寧にわかりやすく説明しています。
著者は、「自傷してしまう人」について、こう述べています。
〈あなたは、自傷している人のことを弱くてダメな人間だと勘違いしていませんか。あるいは、とても人様に自分の本当の姿を見せることなどできない、恥ずかしい存在、それとも、大してつらくもないのに表現がおおげさで人騒がせな人間だ、などと決めつけてはいないでしょうか。
私はそんなふうには思いません。それどころか、自傷する人はすごく自分に厳しくて、根性のある人が多いとさえ感じています。…〉
〈 私は、いま、この本を手に取っているあなたのことを、とても勇気がある人だと思います。だって、あなたは「変わろう」としているからです。「変わる」ことは前に進むこと、向上心のあらわれです。もちろん、いますぐ「変わろう」と思っているわけではないかもしれないですが、「このままではいけない」と感じていて、「いつかは変わりたい」、あるいは「変われたらいいな」と考えているのではないでしょうか。〉
(ともに本書「はじめに」より引用)
自傷から回復して新しい自分に変わるための、第一人者の精神科医による手引きの本です。
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