年金詐欺 AIJ事件から始まった資産消失の「真犯人」

著:永森 秀和
定価:1,540円(本体1,400円)

知りすぎた『年金情報』編集部vs.AIJ投資顧問・・壮絶な情報戦の後、浅川和彦社長は逮捕された。しかし事件はこれで終わりではなかった。突然、厚労省が厚生年金基金制度廃止を決めたのだ。日本の年金制度の一角を占めてきたシステムが消されてしまったことになる。国民の老後を支える年金制度を、この国はどう変えようとしているのか。『年金情報』編集長がAIJ事件の深層と、その背後にある年金官僚の意図を明らかにする


 AIJ事件とは、投資顧問会社が保有していた年金資産2000億円を消失させるという前代未聞の詐欺事件だった。情報誌『年金情報』編集部は、早くからAIJ投資顧問の不自然な運用成績に目を付け、潜行取材を続けていた。その結果は誌面にも発表して、業界に警鐘を鳴らしたが、事件は容易に表面化しなかった。事態がようやく動き出したのは2012年2月。AIJに処分が下り、浅川和彦社長らが詐欺容疑などで逮捕された。      
政府はこの事件を受けて、2012年9月、突然、厚生年金基金制度の廃止を決定した。国民の「老後の安心」を支える責任がある厚労省、年金官僚たちは、なぜ「豹変」したのか。その背景には、AIJ事件によく似た構図の資産消失事件や、運用に失敗して財政を悪化させている多数の厚生年金基金の存在があった。
日本の年金制度は大丈夫か。厚生年基金制度廃止は「年金制度の終わりの始まり」ではないのか。『年金情報』編集長として、AIJ事件など年金消失事件の深層を取材し、年金制度について知り尽くした著者が書いた、これからの年金受給者、年金受給者必読の書。
●本書の「読みどころ、ポイント」
・AIJ事件をめぐるAIJ投資顧問vs.『年金情報』編集部の「壮絶な情報戦」
・「野村證券史上一番の天才」浅川和彦、「24億円横領、107億円消失」年金基金事務長ら、詐欺師の「意外な素顔」
・MRI事件など、これからも次々と明らかになる資産消失事件の裏側がわかる
・浅川和彦求刑が、6月20日過ぎに予定されている
・年金制度取材20年の「著者」が年金制度とは何か、その仕組みをわかりやすく解説
・いまこの国の官僚が、「年金制度をどう変えていこう」としているかが、みえてくる

年金詐欺 AIJ事件から始まった資産消失の「真犯人」

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