峠うどん物語(下)

著:重松 清
定価:1,650円(本体1,500円)

市営斎場の前に建つ、一軒のうどん屋、『峠うどん』。
暖簾をくぐるのは、命の旅立ちを見届けたひとたち――。

『峠うどん』のお手伝いが、わたしは好きだ。どこが。どんなふうに。
自分でも知りたいから、こんなに必死に、汗だくになってバス停まで走ってい るのだ。(上巻より)

空襲から、まだ十数年しかたっていないのに。一面の焼け野原からせっかくみ んなでがんばって復興したのに、今度は一面の海になってしまって、やり直し……。それでも、ひとびとはくじ けなかった。(下巻より)

【下巻 あらすじ】
五十年前の大水害の翌日、若いうどん職人が路上でふるまったうどんは、まずくて、おいしくて、希望の味がした。
空襲から、まだ十数年しかたっていないのに。一面の焼け野原からせっかくみんなでがんばって復興したのに、今度は一面の海になってしまって、やり直し……。
それでも、ひとびとはくじけなかった。
いま一生懸命に生きているひとたちを、あたたかく、そして力強く包み込む――。

峠うどん物語(下)

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