恋愛の解体と北区の滅亡

著:前田 司郎
定価:1,760円(本体1,600円)

ヤバい世界はもう終わった。宇宙人占領下東京の平穏で危険な日常、僕らのぎりぎりの「今」を描く青春長篇小説。傑作短篇「ウンコに代わる次世代排泄物ファナモ」収録!


三島由紀夫賞最終候補! 注目の東京小説第2弾!

ヤバい世界はもう終わった。
宇宙人占領下東京の平穏で危険な日常、僕らのぎりぎりの「今」を描く青春長篇小説。
傑作短篇「ウンコに代わる次世代排泄物ファナモ」収録!

両親は宇宙人がやってきた年に東京のマンションを売って埼玉の方に家を買った。そしてそっちに引っ越した。僕はそこで自立を余儀なくされたわけだが、住み慣れた五反田を離れるのはどうにも忍びなく、もとあったマンションの側にアパートを借りることにしたのだった。そこに住み始めてそろそろ2年目が過ぎる。件の、おばちゃんの噂網によって警察が訪ねてくる事件もここで起きた。大家さんは両親と懇意の人であったから、親切心から僕を近所に住む人達に紹介してくれた。それがまあ裏目に出たのだ。僕は日中ブラブラしているし、職業は何かと問われても胸を張って答えられるものがないので、いつもごまかしていたから、近所の人からしたら不気味だったのだろう。それに加えて無愛想な振る舞いが過ぎた結果警察が来ちゃったのだ。近くで起きた痴漢の容疑者と僕の容姿が似通っていたらしい、アリバイなどを聞かれた。――<本文より抜粋>

恋愛の解体と北区の滅亡

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