歩け泰治
あのやさしい絵を描く素朴画家・原田泰治さんにこんなに苦しい少年時代があった。お父さんが綴る感動のドキュメント!
1本の杖をあやつって、けんめいに歩く泰治の姿がおかしいといって、わざわざ、泰治が歩いているそばにやってきて、その歩調にあわせて、「オイッチニイ、サンバイ。オイッチニイ、サンバイ……」と、口々にはやしたてるのです。
泰治は、このいじめを無視しようとするのですが、足がどうしてもこのかけ声につられて、まるであやつり人形のような歩き方になってしまうのでした。くやしさや悲しさを必死にこらえて、それでも歩きつづけなければならない泰治の眼には、涙がいっぱい溢れていました。──本文より
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