贈答のうた

著:竹西 寛子
定価:1,760円(本体1,600円)

「うたはあのようにも詠まれてきた。/ひとはあのようにも心を用いて生きてきた。」ーー歴代の勅撰和歌集、私家集、さらに物語や日記文学の中で、華やかな独詠の陰に埋もれがちな贈答のうた。詠み交す事で深化増幅する人の心と精妙に響き合う贈答歌に光をあて、自在な口語訳を付しつつ読み解く。王朝人の豊饒な言葉の贈物への密やかな答歌とも評された名著。野間文芸賞受賞作。


詠み交わすうた 響き合うこころ

うたはあのようにも詠まれてきた。ひとはあのようにも心を用いて生きてきた。歴代の勅撰和歌集、私家集、さらに物語や日記文学の中で、華やかな独詠の陰に埋もれがちな贈答のうた。詠み交わす事で深化増幅する人の心と精妙に響き合う贈答歌に光をあて、自在な口語訳を付しつつ読み解く。王朝人の豊饒な言葉の贈り物への密やかな答歌とも評された名著。野間文芸賞受賞作。

竹西寛子
私は、独詠独吟よりも更に日本人の心の動きの事実に近づき易い贈答のうたについて、いつか詩歌物語の別を問わず辿ってみたいものだという、まことにおおけない願望を抱くようになった。(中略)しかしこうした気の遠くなるような作業が、微力の自分に易々とかなうはずもない。(中略)ならば、せめて、脈絡もないままに馴染んできた平安、鎌倉時代の贈答のあれこれをまず読み直し、いくばくかを読み加えながら、贈答についての自分なりの整理の第一歩を、と思い立った。――<「はじめに――なぜ贈答のうたか」より>

贈答のうた

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